2008/10/01

患者さんから教わった学生から医師への意識改革

 研修に入って、ポリクリ(学生実習)のときの意識を変えなくてはいけないと思ったできごとがありました。
 ポリクリでは、毎日患者さんのところに行って話をしていました。研修でもそうしていたところ、ある患者さんから「もう、いいです!」といわれてしまいました。
 ショックでした、とても。自分としてはよかれと思ってしていたことだったので……。指導医の先生からは、なぜそういわれたのか、冷静に考えるようにといわれました。
 その患者さんは、思うように治療が進まず、入院が長びいて、それがストレスになっていました。患者さんにしてみれば、どうしてはやく治らないのか、いつまで入院しなくてはいけないのかなど、不安や不満でいっぱいだったのに、何の対処法も用意せず、話をするだけの私に、怒りが出てしまったのだと思います。患者さんは、私たち医師にはやく治してほしいと期待しています。今は、患者さんの思いを意識して、話をするようにしています。

 患者さんの不安を取り除き、期待に応えるためにも勉強が必要だと思っています。学べることは、何でも学びたい。やらせてもらえる手技は、何でもやりたい。
 医者としてこの2年の研修がすべてだといわれます。上の先生からも「ここでできないと、3〜4年目からがんばろうと思っても、なかなか難しいし、時間がかかる。今のうちにしっかりやれ」といわれています。
 この2年の影響が大きいということだと思います。たしかに、2年目の先輩を見ると、たかだか1年しか違わないのに、すごい。たった1年がそれだけの差を生み出すということ、この2年がいかに貴重な時間かということが実感としてわかります。

 研修先は、慎重に選びました。関東近県の病院を10ぐらい回り、実力をつけられそう、医局の雰囲気がいい、地元ということで埼玉協同病院を選びました。
 高校3年のときに、この病院で1日医師体験に参加し、なじみがあったこともあります。1日医師体験では、胃カメラの模型を操作させてもらったり、医師の話が聞けたりして、医者の仕事の一部が何となくわかりました。受験勉強のいい息抜きにもなりましたし、モチベーションを上げるのにもいい機会だと思いますので、医学部をめざす高校生は参加してみるのもいいのではないでしょうか。<I.S>