2018/03/23

「またね」って まるで明日も あるように

三寒四温は春の合図。祝日は忘れたはずの寒波が再来し、明けた3月22日は午後から陽気が垣間見えました。そんな穏やかな夕刻、私達2016年度初期研修医の研修修了発表会がありました。
協同病院の初期研修医にとって、2年間で最大のイベントです。何を考え何を学び、これから何を目指していくのか?大人になるにつれそういった節目は減っていくからこそ、医者人生の最初の2年間を、協同病院は大切にしてくれます。

さて…私達はと言えば、うなぎ食べたり旅行したり、ブログに書いていないエピソードも性格も様々です。一人10分×7人という長丁場、パンチの効いた発表には順番が大きなカギを握るのは言うまでもないことです。
最近出番のなかった黒ひげを引っ張り出し、見学に来ていた学生さんにも協力をいただき、順番を決めるところから私達の時間は始まっているのでした。

かくて研修修了発表会は幕を開け、指導医の愛情がいっぱい詰まった怒られプレゼンで火ぶたは切って落とされます。
TEDだかジョブズだかを彷彿とさせるショータイム、思い付きが大暴走した短歌verでお遊び、志望科と絡めた深い学びをめくるめく世界中の写真とともに展開していく発表がバトンを繋げました。
後半戦に入り、王道スタイルで空気をしっかりしめたら、熱いハートで熱いエピソードを熱く語りつくす修造から一転、大きく重すぎるエピソードが医者としての心構えをピシッと正してくれるようで。
手前味噌ですが、この布陣、内容、展開、すべて最高でした。
私達の2年間はあまりに濃密でした。たくさんの時間を一緒に過ごしたのに、同じものを見ていてもここまで見え方が違ったんだな…。同期の言葉ひとつひとつにパワーを感じて、胸がとても熱くなりました。
全体を通してとても明るく朗らかで、指導医の先生方や来てくれたメディカルスタッフの方々も、楽しそうに過ごしてくれた会だったと思います。

指導医、メディカルスタッフ、先輩、後輩。誰一人欠けても、これほど充実した初期研修にはならなかったでしょう。正直私は「所詮初期研修だし」と思っていた部分もありました。それが今や、こんなに病院を離れることが嫌だなんて。もらったファイルの向こう側、私には言っても言っても足りないほどの「ありがとう」があります。この重みに、いかに貴重な2年間をもらったのかを思い知らされました。

そして、最上級の同期に恵まれたこと。ここまでの時間も今の性格も、事象に対する考え方もばらばらです。それは当たり前のことだけれど、それをを乗り越えてこんなにいい方向に動いたことは、なかなか稀有なことだったでしょう。指導医が私達のスクラブカラーを何気なく「くさもち」と言ったことから、私達はチーム「くさもち」になりました。 柔らかくて濁点のないこの名前、私達の雰囲気にぴったりかもしれません。ブログや発表でご紹介したイベントの数々もいいけれど、本当はみんなでダラダラ過ごした研修医室と、指導医にかわいいあだ名を付けて遊びまくったLINEと飲み会が一番楽しかったかも。この7人でいることが、私は本当に好きでした。

まるで明日も当たり前にあるように、「またね」って言いながら。沈丁花の香りに誘われて、私達は一人また一人と、手狭だからこそ愛着のある研修医室を後にするのでした。